入社1年目・2年目で辞めたい人へ|第二新卒として動くタイミングと準備のリアル

1年目・2年目で辞めたい | やめどき研究所

毎日、何をやっても怒られる。
何が正解かもわからないまま、とにかく謝ってばかりの1日が終わる。

そんな日々の中でふと、「もう1年目・2年目で辞めていいのかな」という考えが頭をよぎったこと、ありませんか。

私も20代前半、まだ右も左もわからなかった頃に、まさにそう思いました。仕事を覚えるどころか、毎日怒られることに慣れることで精一杯だった時期です。「こんなに早く辞めたいと思うのは、自分が弱いからじゃないか」と、当時は自分を責めていました。

でも先にお伝えしておきます。入社1〜2年目で「辞めたい」と思うことは、あなたが弱いからではありません。この記事では、そのことをデータで確認したうえで、「じゃあ実際どう動けばいいのか」を、私自身の経験も交えながらお話しします。


目次

新卒の3人に1人以上が、3年以内に辞めている

まず知ってほしいのは、あなたと同じように「辞めたい」と感じている人が、数字の上でもかなりの割合でいるという事実です。

厚生労働省が2025年10月に公表した最新データ(令和4年3月卒業者の追跡)によると、就職後3年以内の離職率は次のとおりです。

学歴3年以内離職率
大学卒33.8%
高校卒37.9%
短大等44.5%
中学卒54.1%

大卒で約3人に1人、高卒で約4割が、3年以内に辞めている計算になります。

会社の規模によって、離職率は30ポイント以上違う

さらに注目したいのが、事業所の規模による差です。

大学卒の場合、従業員1,000人以上の企業では27.0%にとどまる一方、5人未満の事業所では**57.5%にまで跳ね上がります。その差は30.5ポイント。高校卒はさらに開きが大きく、1,000人以上で26.3%、5人未満で63.2%**と、36.9ポイントの差があります。

業種による差も大きく、離職率が高いのは大学卒では宿泊業・飲食サービス業(55.4%)、生活関連サービス業・娯楽業(54.7%)、教育・学習支援業(44.2%)、医療・福祉(40.8%)、小売業(40.4%)の順。高校卒では同じ業種の順で、宿泊業・飲食サービス業が64.7%と最も高くなっています。

もし今の職場が小規模だったり、こうした業種にあてはまるなら、「辞めたいと感じるのが自分だけおかしい」という話ではないことが、数字からもわかります。

あなたが特別に打たれ弱いのではなく、もともと人が辞めやすい環境にいる可能性がある。 この視点を持てるだけでも、自分を責める気持ちは少し軽くなるはずです。


続けるか、動くか。自分の状況を数字と照らして考える

ここで大事なのは、「辞めたいと思ったから即行動」ではなく、自分の状況を少し客観的に見てみることです。

判断の目安として、私は次のような視点で考えることをおすすめします。

  • 心身に不調が出ているか:眠れない、食欲がない、休日も気持ちが休まらない。これがあるなら、続ける・辞めるの判断より先に、まず休むこと・相談することを優先してください。
  • 今の会社の規模・業種は、統計的に離職率が高い部類か:先ほどの数字と照らして、自分の環境が「もともと離職が起きやすい環境」なのか、それとも珍しいケースなのかを冷静に見る。
  • 改善の余地があるか:異動や相談で状況が変わる可能性が少しでも残っているか。

私の場合、「毎日何をやっても怒られる」という状態が、単に仕事に慣れていないだけなのか、環境自体に無理があるのか、当時はまったく判断がつきませんでした。今振り返ると、あのときの自分に「それは環境の問題かもしれないし、慣れの問題かもしれない。どちらもあり得るから、まず立ち止まって考えていい」と言ってあげたいです。

「甘えかどうか」を自分一人で決めつけず、一度、数字と自分の状況を並べて見てみてください。


「第二新卒」として動くなら、いつが分岐点か

もし「今の会社にこだわらず、次を探してもいいかもしれない」と思ったなら、知っておきたいのが「第二新卒」という枠組みです。

第二新卒には、法律で定められた明確な定義はありません。企業が採用の現場で使っている呼び方で、一般的には「学校卒業後3年以内、社会人経験1〜3年目程度の若手」を指すことが多く、年齢の目安としては4年制大学卒業後なら25歳前後までとされています。

新卒の3割超が3年以内に辞めている以上、企業側も「新卒だけでは人が足りない」という現実に直面しています。第二新卒向けの求人枠が広く用意されているのは、そうした事情の裏返しでもあります。つまり、1〜2年目というタイミングで動くこと自体は、決して不利な選択ではありません。

ただし、社会人経験が半年に満たない段階だと、ビジネスマナーや基礎知識が身についているか懸念されることもあるとされています。心身に無理が出ているのでなければ、「入社後半年〜1年は経験を積む期間」と割り切ってみるという選択肢も、頭の片隅に置いておいていいと思います。

動くタイミングとしては、ゴールデンウィーク明けや、賞与(ボーナス)支給後に検討する人が多い傾向があります。焦って決める必要はありませんが、「今のうちに情報だけ集めておく」くらいの温度感で動き出すのは、決して早すぎることではありません。


求人は、焦って決めない。私が後悔していること

ここで一つ、話しておきたい失敗談があります。

私は20代前半、最初の会社を辞めるとき、転職先を安易に決めてしまいました。今の環境から早く抜け出したい気持ちが強すぎて、求人をじっくり吟味しないまま次の職場を選んでしまったんです。後になって、「もっと条件や社風を調べてから決めればよかった」と感じました。

「辞めたい」という気持ちが強いときほど、次に決める場所を急いでしまいがちです。でも、辞めること自体は権利として当然にできることなので、次の職場選びだけは、少し時間をかけてもいいはずです。

求人票の表面的な条件だけでなく、実際に働く人の声や、離職率が高い業種・規模ではないかといった点も、可能な範囲で確認しておくことをおすすめします。先ほどの「5人未満の事業所は離職率57.5%」という数字は、そのまま職場選びのチェックポイントにもなります。


辞め方の基本。法律の話を、正しく知っておく

「辞めたい」と思っても、実際にどう辞めればいいのか不安になる人は多いです。ここで基本的な法律の知識を押さえておきましょう。

期間の定めのない雇用契約(いわゆる正社員契約)の場合、民法第627条により、退職の意思表示が会社に伝わってから2週間が経過すれば、会社の承認がなくても雇用契約は終了するとされています。試用期間中であっても、基本的にはこの2週間ルールが適用されるとされており、正規の手続きを踏んでいれば、損害賠償などのトラブルに発展するケースは稀とされています。

ただし、就業規則に「退職は1ヶ月前に申し出ること」といった規定がある場合、この規定と民法の2週間ルールのどちらが優先されるかについては、解釈が分かれる部分があります。断定はできないので、不安な場合は後述する公的な窓口に相談することをおすすめします。

また、「研修費用を辞めるなら返せ」と言われるケースもありますが、労働基準法第16条では、退職を理由に違約金や損害賠償を予定する契約を禁止しています。研修費や留学費の返還を求める契約は、この規定に抵触する可能性が高いとされていますが、金銭消費貸借契約として構成されている場合など、ケースによって扱いが異なることもあります。こうした点も、自己判断だけで抱え込まず、専門家に確認するのが安心です。

自分で会社に伝えるのが難しい場合、退職代行という選択肢もあります。ただし、退職代行はどこを選んでも同じというわけではありません。会社との交渉ができるのは、労働組合が運営するサービスか、弁護士が運営するサービスに限られます。

2026年8月には、大手退職代行サービスの運営会社と前社長らに、弁護士法違反で有罪判決が言い渡されました。料金の安さだけで選ばず、運営元がどこかを必ず確認してください。

関連記事:「【業者比較】退職代行の評判・口コミ|料金と運営元で選ぶ失敗しない選び方」


「すぐ辞める人だと思われないか」。気にならなかった、という話

早期に辞めることを考えるとき、多くの人が気にするのが「周りにどう思われるか」「すぐ辞める人だと思われないか」という点だと思います。

私はこの点をあまり気にしていませんでした。もちろん人によって感じ方は違いますし、気になるのが自然なことだとも思います。ただ、当時の私にとっては、「周りの評価」よりも「自分がこの状況をどうするか」の方がずっと重い問題でした。

もしあなたが「早く辞めたら、すぐ辞める人だと思われるんじゃないか」と不安になっているなら、それはあなたの弱さではなく、ただの一つの感じ方です。気にする人もいれば、気にならない人もいる。どちらでもいいはずです。大事なのは、他人の評価よりも、自分の心と体の状態です。

ちなみに私はその後、7回転職することになりました。転職回数が多いことが実際どう見られるかについては、別の記事で書いています。

関連記事:「転職回数が多いと不利?複数社を経験して感じた本当のところ」


次の一歩。第二新卒として動くための準備

ここまで読んで、「辞めるかどうかはまだわからないけれど、情報だけ集めておきたい」と思った方もいると思います。それで十分です。

第二新卒としての転職活動では、実務経験の量よりも、ポテンシャルや今後の伸びしろが見られる傾向があります。前職での経験が浅くても、それだけで不利になりすぎるわけではありません。

動き出すときは、いきなり転職サイトで求人を探すよりも、第二新卒に強い転職エージェントに相談するところから始めるのがおすすめです。エージェントは、求人の紹介だけでなく、職務経歴書の書き方や面接対策、企業ごとの離職率や社風といった、求人票だけではわからない情報も持っています。私が当時、求人を吟味せずに決めてしまって後悔したような失敗を、エージェントに相談していれば防げたかもしれません。

もし「まだ転職するかどうかも決めていない」という段階なら、無料で使える公的な窓口もあります。

  • 新卒応援ハローワーク:卒業後おおむね3年以内の人を対象に、専任の担当者による個別支援や、臨床心理士によるカウンセリングまで無料で受けられます。
  • 総合労働相談コーナー:予約不要・秘密厳守で、労働条件やハラスメントに関する相談を無料で受け付けています。

いきなり転職活動を始めるのが怖い場合、まずこうした窓口で話を聞いてもらうのも、十分に「次の一歩」です。


よくある不安・Q&A

Q. 試用期間中でも辞められますか?

試用期間中であっても、民法第627条に基づき、退職の申し出から2週間で退職が成立するのが一般的とされています。ただし、有期雇用契約として試用期間が設定されている場合は扱いが異なることがあるため、雇用契約書を確認しておくと安心です。

Q. 研修費を返せと言われたらどうすればいいですか?

労働基準法第16条により、退職を理由とした違約金や損害賠償の予定は禁止されており、研修費の返還請求も無効とされる可能性が高いとされています。ただし契約の構成によってはケースバイケースの部分もあるため、不安な場合は総合労働相談コーナーなど無料の窓口に相談することをおすすめします。

Q. 親に反対されそうで言い出せません。

「甘えだ」と言われるのが怖い気持ちはよくわかります。ただ、大卒の33.8%が3年以内に辞めているという厚労省のデータや、自分の会社の規模・業種の離職率といった客観的な情報を示しながら話すと、感情論のぶつかり合いになりにくいです。焦らず、自分の状況を整理してから伝えるので十分です。

Q. そもそも上司に「辞めます」と言い出せません。

その怖さは、私も何度経験しても慣れませんでした。切り出し方や、引き止められたときの返し方は、別の記事でまとめています。

関連記事:「退職を言い出せない・怖いときの対処法|20代の私が『嘘』で逃げた話」


まとめ:最初の一歩は、情報を集めることから

「1年目・2年目で辞めたい」と思う自分を、責めなくていいということを、まずお伝えしたかったです。統計的にも、あなたと同じように悩んでいる人はたくさんいます。しかも、小規模な事業所や離職率の高い業種では、その割合はさらに跳ね上がります。

その上で、辞めるにしても続けるにしても、焦って決めないでください。私自身、次の職場を安易に決めてしまって後悔した経験があります。同じ後悔をしてほしくないので、まずは求人やエージェント、公的な窓口といった情報を集めるところから始めてみてください。

もし今、心や体がすでに限界に近いなら、判断を急ぐ前に、まず休むこと、そして誰かに相談することを選んでください。それは、逃げではなく、次に進むための準備です。


この記事は、運営者ポン太の実体験をもとに書いています。法律や制度に関する内容は執筆時点の情報であり、個別のケースについては専門家や公的機関にご確認ください。また、当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

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この記事を書いた人

やめどき研究所 運営者。HSP・内向型の40代。不動産営業・運送・自動車工場など7回の転職を経験。3年前に適応障害の診断を受け、無理して合わせない働き方を模索中。「辞めたいのに辞められない人」の最初の一歩を応援します。

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