転職を繰り返すうちに、履歴書の職歴欄がどんどん長くなっていく。それを見るたびに、「さすがにもう次はないかもしれない」と胸がざわつく人は多いのではないでしょうか。
私は7回転職しています。不動産、運送、製造業と、業種もバラバラです。そんな私が、実際に転職回数についてどう感じてきたか、正直にお話しします。
この記事を読むと、「転職回数は何回までなら大丈夫なのか」という目安の考え方と、回数そのものより大事なことがわかります。
転職回数が「多い」と感じるのは、誰の基準なのか
まず整理しておきたいのですが、「転職回数◯回まではセーフ、◯回からはアウト」という公的なルールは、私が調べた範囲では見当たりませんでした。
ただ、採用の現場でよく語られる”感覚値”としては、こんな目安があるようです。
- 20代で転職2回以上
- 30代で転職3回以上
- 40代で転職4回以上
これくらいから、面接官が回数を気にし始めることがある、とする転職メディアの記述が複数見られます。あくまで感覚値であり、企業や業界によって差があります。
また、回数だけでなく「1社あたりの在籍期間の短さ」も見られているようです。年齢にかかわらず、在籍2年以下の経歴が続くと「またすぐ辞めるのでは」と受け止められやすい、という指摘もあります。
一方で、企業によっては応募が多いために「転職回数◯回以上は書類選考の時点でお見送り」という社内基準を設けているところも一定数あるとされています。ただし、どの企業がどんな基準を持っているかは公開されていないことがほとんどで、こちらから確認するのは難しいのが実情です。
数字はあくまで参考程度に。「自分は基準オーバーだから終わり」と決めつけず、次の章に進んでください。
実際に7回転職して感じたこと
私は転職面接のたびに、回数について聞かれてきました。業種が変わっても、会社が変わっても、いつの時代も聞かれます。これはもう「聞かれるものだ」と思っておいたほうが気が楽です。
企業によって反応は本当にさまざまでした。回数をまったく問題視しない企業もあれば、はっきり気にする企業もある。ある面接では「飽きっぽいの?」と聞かれたこともあります。正直、その場では少しムッとしましたが、今振り返ると「向こうも短期離職のリスクを心配しているんだな」というだけのことです。
面白いのは、同じ「7回」という回数を見ても、企業によって評価がまったく逆になるということです。これは私の経歴が特別だったからではなく、企業側にも「回数に厳しい会社」と「そうでない会社」が単純に存在するのだと思います。
そして、これが一番お伝えしたいことなのですが、私自身は7回の転職の中で「回数そのもの」を理由に不安になったことは、実は一度もありませんでした。「これ以上転職したらマズいかも」と数字を気にしたことがないんです。
なぜかというと、私は転職のたびに「ステップアップ」だと捉えていたからです。
回数より、「なぜ辞めたか」の説明の仕方
「飽きっぽいの?」と聞かれたときのことを、もう少し詳しくお話しします。
私はどの転職でも、理由を「ステップアップのため」と説明してきました。これは取り繕った言い方ではなく、実際にそうだったからです。不動産、運送、製造業と業種は変わっていますが、毎回、前の会社より条件の良い環境、あるいは新しいスキルが身につく環境を選んでいました。
結果として、転職のたびに年収は同等以上になり、経験できる仕事の幅も広がっていきました。「ステップアップ」という言葉に嘘がなかったからこそ、面接でも「チャレンジ精神が豊富な人」としてプラスに評価してもらえることが多かったです。
つまり、面接官が本当に見ているのは「回数」そのものではなく、「なぜ、その回数だけ動いてきたのか」という一貫性なのだと思います。回数が同じ7回でも、「なんとなく人間関係が嫌で」だけを繰り返すのと、「毎回、条件や環境を上げるために動いた」のとでは、伝わり方がまったく違います。
もちろん、これは私の実体験からくる感覚であって、すべての企業・すべての面接官に当てはまる保証はありません。それでも、「回数」という数字よりも「理由の一貫性」のほうが、少なくとも自分でコントロールできる部分だという点は、お伝えしておきたいです。
職務経歴書は「回数」を目立たせない書き方もできる
面接での説明とあわせて、書類の見せ方でも工夫の余地があります。
職務経歴書は、履歴書のように年代順に書く決まりはありません。「営業」「製造」「接客」など、業務内容ごとにまとめて書くという方法があります。これにより、転職回数そのものより、どんな経験・スキルを積んできたかが伝わりやすくなります。
これは私の体験談というより、複数の転職メディアで共通して紹介されている一般的なテクニックです。回数を隠すためというより、「自分の経験を、時系列ではなく、能力の積み上げとして見せる」という発想だと捉えると使いやすいと思います。
ここまでは一般的なテクニックの話でしたが、私自身が今、実際にやっている方法は少し違います。
職務経歴書を「自分の経歴をどう見せるか」ではなく、「応募先が何を求めているか」から逆算して作る方法です。応募先を先に徹底的に調べて、採用担当が何を知りたいのかを考えてから書く。マーケティングで営業資料を作るときと、手順は同じです。
この方法に変えてから、私はフリーランスとして案件を獲得できるようになりました。転職回数も、経歴のバラバラさも変えられません。でも、並べ方と光の当て方は変えられます。
応募先の調べ方、AIへの指示文、実際のやり取りの記録まで、手順を全部noteの記事にまとめました。無料で読める部分だけでも、考え方の全体像はつかめると思います。
▶ 職務経歴書を「マーケティングの手順」で作ったら、書類で選ばれるようになった
よくある不安・Q&A
Q. 転職回数って、結局何回までなら大丈夫なんですか?
明確な「何回まで」という基準は、公的にも企業側にも統一されたものはないようです。20代で2回、30代で3回、40代で4回あたりから気にされ始める、という感覚値が語られることはありますが、これはあくまで目安です。回数だけでなく、在籍期間の長さや転職理由の一貫性のほうが重視される傾向があります。
Q. 転職回数だけを理由に落とされることって、法律的にありなんですか?
私が調べた範囲では、転職回数のみを理由にした不採用を明確に禁じる法律は見当たりませんでした。日本では企業の採用選考に一定の自由が認められているとされています(採用の自由)。年齢を理由にした制限には労働施策総合推進法第9条というルールがありますが、これは「年齢」に関するものであり、「転職回数」そのものを直接規制するものではありません。もし個別のケースで疑問がある場合は、専門家に確認することをおすすめします。
Q. 「3回を超えると採用担当者の7割が気にする」って本当ですか?
この数値については、複数の転職メディアで紹介されているものの、元となる一次調査そのものを確認することができませんでした。断定できる情報ではないので、「そういう話もあるらしい」程度に受け止めておくのが安全だと思います。
まとめ:回数より、次にどう動くか
転職回数が多いと、面接でどう聞かれるか、身構えてしまう気持ちはよくわかります。私自身、何度も同じような質問をされてきました。
ただ、実際に7回転職してみて感じるのは、回数そのものより「その回数分、自分がどう動いてきたか」を、自分の言葉で説明できるかどうかが大事だということです。私の場合はそれが「ステップアップ」でしたが、あなたの言葉はあなたの経験の中にあるはずです。
もし今、「もうこれ以上は転職できない」と数字にしばられて動けなくなっているなら、一度、回数から目を離してみてください。次にどんな環境で、どんな経験を積みたいか。そこから考え直すほうが、案外道が開けるかもしれません。
次の一歩の踏み出し方については、別の記事で詳しくお伝えする予定です。
もし今、転職の前段階で「そもそも辞めるかどうか」で悩んでいるなら、こちらの記事も参考にしてください。
